アニメや漫画文脈におけるパンチラ表現について

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【こんなのどうでしょう?】初回限定版 「XXXHOLiC」 13巻
ジャンル:
まんがかんそうぶん, かきもの
シリーズ:
種類:
読みもの
最終更新:
2007年01月08日 20時49分
シリアル:
2005-12-06-05

ちょっと前にパンチラにこだわった同人ゲームが海外で注目を集めているという話をしましたけど、今回はその続き。日本のアニメや漫画の文脈上におけるパンチラ表現の意味についてです。

日頃から日本の男性向けアニメや漫画にふれている人はほぼ共通感覚として同意してくれると思うのですけど、日本のアニメや漫画文脈におけるこの手の表現には、ソフトウェアにおけるイースター・エッグ的な、または監視や規制をいかにかいくぐるかという挑戦的な意味合いがあります。受け手は作り手側のそういう「暴走」を楽しんでいて、これはノリ的にはジャッカスなんかに近いと言えなくもない。でも、Joystiqのコメント欄を読むと、これがジョークであると言うことが向こうの人にはうまく理解できていないみたいです。どうやら真面目なフェティシズムとして受け取られてしまった気配がある。Inverted Castleの冗談めかした紹介のしかたやいくつかのコメントから推察するに、ジョークであると理解している人もいるので、完全に理解を越えているわけではなさそうですけど。

でもこういうパンチラは、こだわりではあってもフェティッシュとは言えないですよね。フェティッシュだとするなら「不真面目な」フェティッシュと呼ぶべきだろうけど、そもそも不真面目である時点でフェティッシュとしての資格を失っているような気もするし。ブルマやスクール水着なら、着たままで愛撫とかずらして挿入というシチュエーションに一定の需要があるから、フェティッシュアイテムと呼んでもかまわないだろうと思えるのですけど、たとえばいちご100%のエロ同人でいちごパンツをずらしたまま挿入するシチュエーションにどれだけ需要があるかと訊かれると、これはあんまり需要がないんじゃないかと思うんです。まあわかっている人ならパンツはいちおう描いて見せるだろうけど、たぶんすぐ脱がせてもそれほど文句は出ないだろうし、むしろみんなパンツの中身のほうに興味があるんじゃないかという気がする。

だから、こういう局面におけるパンツは、思春期の少年における「魅力的でもっとよく知りたいけれど内面がよくわからないもの」である少女の外面の美しさと内面の謎の象徴または比喩として用いられている、と捉えるのがいちばん適切ではないかと思います。この場合は直喩なのか隠喩なのかよくわかんないですけど。パンツは少年にとって憧憬の対象であると同時に敵なのですね。そんなものが無ければもっと相手の真実に迫れるわけですから。

いくら暴走っぽく描かれてはいても、パンチラ表現はサービスまたは人気取りの手段であると同時に、「これ以上は見せてあげないよ」という作り手側の規制でもある。このパンツは防壁であって、清潔にして鉄壁な無味無臭の物体なのです。そういうモノをはたしてフェティッシュアイテムと呼んでよいのか? と訊かれればそれは当然違うわけで、フェティッシュな事物であるならば汚さとか触り心地とか体温とか臭いといった要素まで考慮すべきだろうし、そういうものまで考慮されたパンツはここで語ってきたパンツ文脈から外れてしまうわけです。それはもはや大人向けコンテンツのパンツになってしまう。

だから何が言いたいかというと、フェティッシュじゃないんですよ、不謹慎ではあるけれどもある程度わきまえたジョークなんですよ、ということなんですけどね。まあここで言ってもどうにもならない話はありますが。