原作木尾士目のげんしけんの作品内作品が2度目のアニメ化。人物関係は前回のOVAからリファインされており、月刊アフタヌーン2006年11月号から、画小梅けいとによる漫画版が一足先に開始されています。
絵と動きはわりと良さげですが、メカ山田による追いかけっこの場面も含め、全体的に小綺麗にまとまっていて、爆発力やハッタリ感に欠けていた感じ。蓮子様と山田ふたりの絡みは会話も動きも面白かったです。メカ山田がげっそりする部分や蓮子様が焦りと怒りで地団駄を踏む場面の絵のくずしかたがやけに昔の星里もちる風味だった気がするのですが、これは小雪ちゃんの能力が危険がウォーキング的であるのとなにか関わりが!?
ストーリーも作画と同じで、まとまりはあるものの爆発力に欠ける印象。漫画版に無かった部分が丁寧に描かれるいっぽう、漫画版にはあった、小雪がくじを拾う部分が省略されていたりと、首を捻りたくなる部分も見られます。千尋の見せ場が小雪の説得だけで、肝心のテストの合否は会長の鶴の一声で決まってしまうのが、構成として弱いように感じました。
『くじびきアンバランス』#2──「やくそくをまもれないとだめだ。2点」
(2006年10月20日)生徒会候補御一行さまが現生徒会にこき使われるお話。パンツとか頻繁に出てきますが有難みはありません。あんなものはしょせんただの布にすぎないことが再確認できる意味ではじつに有意義かと思われます。副会長を演じるゆかなの声がハマリ過ぎじゃなかろうかと。あまりにも黒すぎるというか。いやゆかなは白担当のはずなんですが。
動きはかなりの出来。冒頭のカーアクションから購買部のドタバタ、猫型ロボットとのチェイスと、今回はハッタリの効いた爆発力のある画面が連続して(ってゆうかホントに爆発してるしな)、見ていて楽しめます。今回の絵コンテは望月智充、作画監督は藤森雅也。
後半の爆弾解体は、会長と千尋たちをスイッチして描写する演出が格好よいのですけど、盛り上げかたに作り物っぽいところがあるのが残念。ドミノが起爆装置になるとか、もっとドミノ部であることを生かした展開は無かったんだろうか。ともかく2話の出来を見て、くじあんを今期の大注目株に推したくなった次第です。
『くじびきアンバランス』#3──「きょうだいがたいへんだ。6点」
(2006年10月28日)榎本姉が大変なことになるお話。ところどころ背景がリサイクルされたりと、動きの質は全体的に言えば前二回ほどではないものの、ポイントポイントでは良く動いているし、そうでない部分でも楽しく動いています。お話の構成もよく出来ていると思う。パンダちゃんに対する愛を悲しく踏み躙られた蓮子さんが哀れ。
『くじびきアンバランス』#4──「にちようびにあそぼうか。5点」
(2006年10月28日)前3回とはまったく異なる、落ち着いたペースの回。千尋・時乃・律子三人の関係が描かれます。恋愛要素が見えかくれして、「あれ? こういう路線に行っちゃうの?」とドキドキ。駆け寄る時乃を見てほっと一安心という回でした。
ところで、この記事を書いている時点のWikipediaの「くじびきアンバランス」の項には、
また、展開が「げんしけん」本編とリンクしている場合もあり、千尋と時乃の関係は、ある意味で原作の高坂と春日部に当てはまるといえる。
という記述があるのですけど、これはどうかなあ。咲ちゃんは(コスプレ姿を披露したことと、性格的な要素をあわせても)時乃じゃなくて律子・キューベル・ケッテンクラートに模されていると考えたほうがぴったり来ると思う。律子にほのかな恋心を抱く(でも立場の違いがあってけっして言い出せない)千尋が斑目で、律子を奪いに来る約束された相手、完璧超人アレックスこそが、(斑目視線で見たときの)高坂なんだと思うな。時乃はたぶん、現実の咲に対置されるところの二次元の象徴で。
より意地の悪い見方をすると、斑目の恋は、自分と咲との関係を、「くじアン」の千尋と律子の関係に投影したところからから始まったんだと思う。彼の恋愛は疑似恋愛から始まり、もしかすると最後まで疑似恋愛だったのかもしれない……と考えると、いかにも木尾士目的ではあります。
だからげんしけん内部の「アレックス編」の話題は、斑目の咲に対する感情が明確になったことを示す暗喩だと思うんだけど……。(いま単行本が手元にないので、いつごろアレックス編の話題が出てきたのか参照できないのです)
あにかんおまけ
(2006年10月30日)キッズステーションでくじびきアンバランス4話をもう一回視聴。千尋の回想で入る雨の音が後半のトーンの予兆になってるのね。やっぱよくできてるなあこれ。動きもそうだけど、構成も。パロディアニメとしてじゃなく、本気でひとつの作品として成立させようと力を入れている感じがとても良い。
あと、いま気がついたけど、学校にいるあいだに雨が降ったから、千尋が庭に干した洗濯物は全部ダメになっちゃったんだな。エロ姉ちゃんは着るものあるのだろうか。(無ければ無いで、千尋を誘惑する材料ができて喜びそうな気もするけど)
『くじびきアンバランス』#5──「ともだちがかわるかもしれない。1点」
(2006年11月10日)『くじびきアンバランス』#6──「ぜったい、ないしょにしておこう。8点」
(2006年11月18日)アニメ版くじあんって、前半ガチ、後半スルーというエピソードが多い気がする。スルーというか、韜晦しちゃうというか。次回第7話は原作者木尾士目が脚本を担当するそうな。
『くじびきアンバランス』#7──「えらいひとのはなしをきく。4点」
(2006年11月25日)原作者木尾士目が脚本を担当した回。旧作のキャラがえらい扱いに。副会長の凄味のある声がえれぇイカしてます。(そういえば、山田さんもいい声でコブシをまわしてましたが)
『くじびきアンバランス』#8──「むかしのことをわすれている。7点」
(2006年12月2日)今回は微妙だ。
- 律子の帽子が微妙だ。あれはキノコなのか。ということは前作からひっぱってきたネタなのか
- 律子の屋敷の大きさが微妙だ。微妙に豪邸で微妙に普通だ。アニメなんだからもっと景気のいい嘘をついてもいいじゃないか
- 律子の服のサイズが微妙だ。とくに時乃と腰まわりが同サイズというのが微妙だ
