デモ版EU3 ファーストインプレッション

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【こんなのどうでしょう?】シヴィライゼーションIV ウォーロード 完全日本語版
ジャンル:
Game, Sid Meier's Game
シリーズ:
ゲームプレイ日記
種類:
読みもの
最終更新:
2007年02月01日 23時55分
シリアル:
2007-01-18-06

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本日公開されたデモ版をプレイしてみました。スクリーンショットを交え、EUとペアで語られることの多いCivと比較しながら、感想を書いてみたいと思います。

言い沿えておくと、何度かプレビュー記事を翻訳してきたことはあるものの、僕は今回がEUシリーズ初体験です。

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ゲームを起動すると、ゲームデータの読み込みなど、ゲームの初期化作業がおこなわれたのちに、メインメニューが表示される。初期化中は、西洋絵画が表示されて雰囲気を盛り上げる。

メインメニューをはじめとして、ゲーム中のフォントはやや見にくい。解像度を変更してみたが、どの解像度でも、帯に短し襷に長し的な見づらさが残る。海外のプレビューではユーザーインタフェイスの出来が絶賛されていたが、これはおそらく、以前のシリーズと比較しての評価なのだろう。Scaleformを採用したFiraxisのCivilization IVSid Meier's Railroads!の、細部まで手が行き届いたGUIと比べると、インタフェイスの出来では、世代的に1歩から半歩遅れを取っているように思われる。

起動・終了にかかる時間はほどほど。解像度やオプションの変更が再起動しないと有効にならないのは、最近のWindowsゲームとしてはつたなく思える。

海外プレビューでも触れられていたが、音楽は本当にいい。印象的だし、気分を盛り上げてくれる。いっぽう、これも海外レビューで触れられていたが、効果音は繰り返しが多く、あまり良くない。

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デモ版で利用可能なチュートリアルは、イントロダクション・一般的なインタフェイス・内政パネル・その他のインタフェイス・上級トピックスの5本。チュートリアルはインタラクティブなものではなく、自動で変化する画面にあわせて、[OK]ボタンを押してゆくだけ。

ただ、メッセージの一部に、"Well done!"と言った、ユーザーの入力に反応するかのような内容が含まれているので、製品版ではインタラクティブ性が取り入れられるのかもしれない。無効化されているものの、メニューには"Trials"(試してみよう)の項目があるので、インタラクティブなチュートリアルはこちらの役目という可能性もある。

デモ版には、文字が重なって表示されたり、ボタンの反応が悪かったり、マウスオーバーの検知位置がシビアだったりと、細かな問題が残っていた。これらの問題が製品版で解消されていることを望みたい。

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グラフィックエンジンは3D化されているものの、最先端のグラフィックを期待していると、「あれ? この程度?」と思う場面も少なくない。ところどころ洗練されていない部分がかいま見えて、グラフィックの質で最先端を突っ走らないことに定評のあるFiraxis作品に慣れている僕ですら、たまに「あれ?」と思うことがある。良くも悪くも、Paradoxは北欧のマイナーなデベロッパーなんだなあ、という印象。大パブリッシャー傘下のスタジオが制作するタイトルとくらべると、造りの細かい部分でやや見劣りする。(それでもずいぶん健闘しているし、マイナーだからこそ出来ることもあるわけですが)

3Dマップはマウスホイールか[+][-]キーでズームイン・ズームアウトできる。完全なシームレスではなく、感覚としてはスライダー式に近い。ズームアウトすると視点は垂直見下ろし型に移行し、2Dに近い表示になる。ズームレベルを上げて、はじめて3D「らしさ」が出てくる感じ。

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AIが外交を申し込んでくると、画面左下にそのことを知らせるアイコンが表示される

ヘルプシステムは、ユニットや交易品の解説といった、(ゲームの本筋に対して)わりあいどうでもいい部分では充実しているものの、「なぜこういう現象が起きるのか」「○○をやりたい場合にはどうすればいいのか」という、ゲームの実際的なルールにかかわる部分に関しては、やや不親切というか、つっけんどんなところが見られる。

そういう部分を解説するのがチュートリアルの役目なのだろうけど、製品版のチュートリアルがデモ版と同じ内容だとしたら、こちらに関しても望み薄と言うしかない。EU3は、あたらしいプレイヤーでもすぐにゲームに馴染めるよう、インタフェイスの洗練に力が注がれたそうだが、シリーズに慣れている人ならともかく、新人プレイヤーは、EU3でも間違いなく混乱するし、呆然とするだろう。

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それどころか、もし製品版のソフトウェア的な完成度がデモ版と同程度だとしたら、プレイヤーは、自分の予想とは異なるふるまいを見たときに、このふるまいの背後にはどのようなルールがあるのだろうという興味と同時に、このふるまいはバグではないかという疑念を持つかもしれない。

ヘルプシステムは、プレイヤーのそのような疑念をすくいあげ、ゲームの正道へ戻すためにこそあって欲しいのだが、EU3は、ルールが複雑であるわりに、ヘルプがたいして力になってくれない。紙のマニュアルが充実したものであることを期待したい。

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EU3では、重要なイベントが発生したとき、画面中央上部にそのことを知らせるアイコンを表示する機能があり、どのイベントをアイコン表示するかは、オプションで変更できる。これはわりと良い機能だが、ここにもツメの甘さがある。

たとえば、「4つ以上の州でWorkshopが建設可能です」というメッセージが表示されることがある。これは、建設可能な州がたくさんありすぎて、いちいち列挙すると煩わしいから表示しないよ、という意図されたデザインなのかもしれない。しかし、プレイヤーの側しては、建設可能な州が把握できないほどたくさん存在するときにこそ列挙してほしいし、こういうところでこそ、建設可能な州にジャンプできるようにしてほしい。

※最初は気付かなかったんですが、[Menu]のなかにある州の一覧から、施設の建設を指示できました。製品版では、たぶん紙のマニュアルに、この機能に関する記述があるものと思われます。

ほかにも、イベントログが下に伸びてゆく形式で、最新のログを見るにはいちいち一番下までスクロールしなければならず、しかも、スクロール途中でログが追加されると、スクロール位置が先頭まで巻き戻されてしまうなど、ソフトウェア的なツメの甘さがそこかしこにある。「インタフェイスが以前より洗練された」という謳い文句をプレビューで読んでいなければ、ここまで気にならなかったかもしれないが、やや落胆したのは否めない。

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歴史を舞台にしたハマリ度の高いゲームということで、EUシリーズはCivとペアで語られることが多いが、実際には、このふたつのゲームくらい対照的な存在はないと思う。

Sid Meierは、Civをデザインする際、わかりにくさを廃するために、すべてをアイコンであらわし、数値はすべて整数を使い、「ごほうびは気前良く」のルールで、原因と結果の関係が目に見えて分かるようにした。進行はターン制。マップは1コマごとに分離。一度に動かすユニットはひとつだけで、戦闘は即座に解決される。技術名は具体的に。ユニットは同時代の類似のユニットをまとめた一般化した存在に。プレイヤーを怖がらせず、煩わせないために、さまざまな選択肢が抽象化され、単純化され、一般化されている。

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いっぽう、EUシリーズには、Civをゲームとして成り立たせるために、歴代Civのデザイナーたちが切り捨ててきた、ほとんどすべての要素が詰め込まれている。表示は文字と数字とアイコンの混合。いたるところに小数点があらわれ、原因と結果の関係は茫漠としており、理解するには熟練を要する。進行はリアルタイム制。マップは州ごとに分離。一度にたくさんのユニットを同時に扱う必要があり、戦闘の解決は、自動であるものの時間がかかる。技術名は抽象的。ユニットは同時代に登場するさまざまなユニットに細分化されており、選択肢はとにかく膨大。はじめてEU3に触れたプレイヤーは、間違いなく膨大なデータと膨大な選択肢に恐れおののき、明確な目的が存在しないことに途方に暮れるはずだ。

Civが完成度の高いゲームであることを目指して、思い切りよくさまざまな要素を切り捨てているのに対し、EUをはじめとするParadoxの大ストラテジーゲームは、細部の緻密さにこだわり、選択肢を数限りなく用意することで、コンピュータの計算によって歴史の流れを再現し、そのなかに、"IF"の要素としてプレイヤーの行動を投げ込むことによる変化を観察するためのソフトウェアだ。そういう意味では、EU3はゲームであるよりもシミュレーターであり、Civよりも、むしろ環境系や箱庭系のゲームに通じるところが多いように思う。簡単に表現するなら、歴史箱庭シミュレーターといったところだろうか。

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だからといって、EU3がつまらないわけではない。デモ版をプレイした限りでは、ゲームとしてのありかたや、インタフェイスの設計方針にツメの甘さを感じるものの、これはこれで魅力的な、時間を忘れて没頭できる作品である。惜しむらくは万人向けではない。海外プレビューによると、新しいプレイヤーを招き入れるために、さまざまな努力が払われたらしいが、同様に新プレイヤーを導入すべくシステムを一新したCiv4ほどのブレイクは望めないだろう。おそらくは、(いくぶん勢力を拡大しながらも)今回もニッチにとどまるのではないだろうか。

その他の豆知識

  • デモ版は1492年から1520年までの期間、すべての西欧国家でプレイが可能。セーブはできません
  • EU3では、基本的に、損害を受けたユニットは自動的に回復します
  • 船は港に入れないと回復しないのかな?
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  • ユニットを輸送するには、連隊1つにつき、輸送船が1隻必要。ユニットを船に乗せるには、船団を、そのユニットのいる州に隣接する海域に移動させます。港に入っている状態では駄目。次に、ユニットを選択し、船団の上で右クリックすればOK.
  • 「未踏の世界」("terra incognita") に入るためには、船団に探検家が配属されていなければなりません
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  • 左クリック + ドラッグ で、複数のユニットを同時選択できます
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  • 戦争時に占領した州の所有権を自国のものにするには、[Sue for Peace](和平嘆願)時に:
    1. [Aneex](併合)を要求する

      →相手が条件を飲むと、その国家は滅亡し、国家の領土がすべて自国のものになる

    2. [Demand Tribute](貢物を要求)→[cede provinces](州の割譲)から、占領した州を選択し、外交を打診する

      →相手が条件を飲むと、要求した州が自国のものになる

  • 画面右上にある情報タブ(初期状態では最小化されている)を出しておくと、いろいろな情報にすぐにアクセスできて便利です


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