- ジャンル:
- Diary, SimCity & Spore
- シリーズ:
- ほんやくメモ
- 種類:
- データ/資料
- 最終更新:
- 2007年06月16日 00時46分
- シリアル:
- 2007-06-14-08
- 米Electronic Arts、「シムシティ」シリーズ最新作を発表、「シムシティ ソサエティーズ」欧米では11月発売予定 (Impress Watch)
記事はすたすたでも昨日紹介した、英文のアナウンスに基づくもの。
- SimCity Series Makes Highly- Anticipated Homecoming as EA Announces SimCity Societies for the PC (EA.com)
- EAがSimCity Societiesを正式アナウンス (2007/6/13)
同じ原文をほかの人が訳した文章を読むと、あっここ訳し忘れてたとか、ここはこう訳せばよかったんだとか、いろいろ発見があって面白いです。
同作のスタジオヘッド兼バイス・プレジデントのRod Humble氏は、「『シムシティソサエティーズ』でプレーヤーは、今まで以上に楽しく、さまざまな都市を思い通りに創り上げることができます。私の場合は警察権力の強い都市という設定で、社会からはずれた人を強制的に施設に送り込み、更正して社会に復帰させます。またあるときは、何もない南国風の土地から住民が自給自足で生活し、小さな足跡を残せるような緑の街も創れます。『シムシティソサエティーズ』はオプション機能満載で、ユーザーの思うままに都市設計が可能です」とコメントしている。
(注:強調は引用者による)
面倒くさかったので自分では訳出しなかった部分にツッコむのもなんですが、Rob Humble氏は"Vice President and Studio Head of The Sims Division"なので、(EAにおける)The Sims部門のVice PresidentにしてStudio Headと訳すべきじゃないかなあ、というのがまず一点。Humble氏はたしかSims Studioの重役さんだったはずなので、Tilted Millのスタッフであるようにも読めるこの訳しかたはマズい気がします。
もうひとつ、強調表示したところ。ここは原文の"I build a green community in the tropics, where the citizens grow their own food and have a small environmental footprint"に相当する部分。僕は"in the tropics"のセンテンスをまるごと見落としていたので、ここにツッコむのはまたしてもアレですが、これは単に「熱帯地方の」で良いんじゃなかろうか。「何もない南国風の」はどこから出てきたんだろう。ゲーム繋がりで、PopTopのTropicoのイメージに引っ張られたとか?
それよりもいちばん気になったのが、「小さな足跡」の部分。原文は"a small environmental footprint"で、実を言うと、"footprint"をどう訳すべきなのか、僕にもよく分からなかった部分です。昨日は、ODEの"the area covered by something"の語義から、「環境スペース」という言葉をひねり出したんですけど、googleで検索してみると、これは"environmental footprint"でひとつの言葉なんですね。エコロジーの文脈で使われる用語みたい。
- Ecological Footprint (英Wikipedia)
- 環境用語集:「エコロジカル・フットプリント」 (EICネット)
人間活動により消費される資源量を分析・評価する手法のひとつで、人間1人が持続可能な生活を送るのに必要な生産可能な土地面積(水産資源の利用を含めて計算する場合は陸水面積となる)として表わされる。
例えば、あるエコロジカル・フットプリントでは、1)化石燃料の消費によって排出される二酸化炭素を吸収するために必要な森林面積、2)道路、建築物等に使われる土地面積、3)食糧の生産に必要な土地面積、4)紙、木材等の生産に必要な土地面積、を合計した値として計算される。この場合、アメリカで人間1人が必要とする生産可能な土地面積は5.1ha、カナダでは4.3ha、日本2.3ha、インド0.4ha、世界平均1.8haとなり、先進国の資源の過剰消費の実態を示すものである。
これは人間が地球環境に及ぼす影響の大きさとみることもできることから、エコロジカル・フットプリントつまり「地球の自然生態系を踏みつけた足跡(または、その大きさ)」と呼んでいる。
最後の一文からなんとなく和風こじつけの臭いが漂っているような気がしなくもないけど、それはともかく、検索で発見できた訳語は、「環境足跡」「環境フットプリント」「エコロジカル・フットプリント」など。
というわけで、"where the citizens 〜 have a small environmental
footprint"は、「市民がちょっとだけ環境に貢献できる」程度の意味か、「市民がそれぞれに食糧生産のための土地を保有する」のどちらかじゃないかと思うんですが、どんなもんでしょう。「市民が小さな環境フットプリントを持つ」→「市民が環境にあたえる悪影響を小さくできる」程度の意味じゃないかと思うんですが、どんなもんでしょう。