- ジャンル:
- SimCity & Spore
- シリーズ:
- Spore情報
- 種類:
- データ/資料
- 最終更新:
- 2008年02月23日 11時53分
- シリアル:
- 2008-02-22-07
GDCにて、SporeのプロデューサーCaryl Shaw氏が、ゲームに埋め込まれたコンテンツ交換機能とゲーム内外のコミュニティ支援機能について解説しました。これはかなり興味深い内容です。
- GDC '08: Spore's community tools in the spotlight (GameSpot)
- GDC 2008: Pollinating the Universe (IGN.com)
- Spore: Sorting and Sharing User-Created Content (GameSpy)
いちばん文量の多いGameSpyの記事から、興味深いポイントを抜粋してみます:
抜粋
携帯電話とのクロスオーバー、Webへの進出、MySpaceページへの同居といった、ゲーム外部で生きつづけるコンテンツというアイディアは、今年のGDCにおける明確なトレンドのひとつだ。Sporeはその流行に乗っているどころか、共有ゲーム体験の最先端を突っ走っている。
Sporeでは、利用可能なコンテンツをプレイヤーがフィルタリングして、自分のゲームへ持ち込むことができる。
当初の計画では、ゲームがプレイヤーの好みを判断し、関連するコンテンツで宇宙を満たす作業を背後でおこなうなど、すべてが自動的におこなわれる予定だった。この目的のため、チームは、判断基準の総一覧から関連コンテンツを決定する「審美的マッチング」("aesthetic matching") システムを制作した。
このマッチングシステムはかなりクールな出来だったが、チームは、最終的に、直接コンテンツを制御できたほうがプレイヤーにとってもっと楽しいだろうという結論に達した。マッチングツールは製品版に含まれるが、プレイヤーがコンテンツをソートしてお気に入りを選択・マークできるシステムに外側を包まれており、無限に近い深みを持つグラフィカルな目録、「スポアペディア」に変化している。
スポアペディア
スポアペディアの目的は、発見を奨励し、クールなものを作成したプレイヤーに報い、最良のコンテンツをプレイヤーに陳列し、プレイヤーが好みのコンテンツを質的に判断できるようにすること。
ゲームで作成されたクリーチャー・乗り物・建物・さらにはテーマ音楽に至るまでのすべてのコンテンツは、関連する「スポアカード」を持つ。画面にカードを並べることにより、何百ものアイテムを簡単にチェックできる。カテゴリーごと、または友人のコンテンツだけを表示するソートが可能。
スポアキャスト
「スポアキャスト」を使ってコンテンツをソートすることもできる。スポアキャストとは、同輩ゲーマーの手により、特定のテーマに沿って手動で選び出された一連のコンテンツである。
たとえば、プレイヤーのひとりが、「アートデコ」「ファジーでキュート」「軍用機」などのテーマに沿ったコンテンツをすべて選び出して、ほかのプレイヤーが購読可能なスポアキャストを作成できる。
クオリティ判断
ゲームには、あるコンテンツに対する質的判断機能も備わっている。コンテンツの「質」は、コンテンツの新しさ、使用を選択したプレイヤー数、ユーザーが付与したレートの平均、作者のほかのコンテンツに対するレートの平均、スポアキャストへの登録数などから決定される。おそらく、製品版では、レートの高いコンテンツが優先的に表示・ロードされるようになるはず。
遮断
プレイヤーは自分の好まないコンテンツを遮断 (ban) することもできる。たとえば、空飛ぶ便器のようなかたちをしたUFOが自分のゲームにそぐわないと感じたなら、[遮断]ボタンをクリックすれば良い。アイテムはプレイヤーのハードディスクから削除され、二度とプレイヤーの前に現われない。
より重要なことに、遮断はコンテンツの作者にも影響する。もし十分な数のプレイヤーが特定の作者のコンテンツを遮断した場合、ゲームのデータベースはその作者のコンテンツをまるごと表示しなくなる。
ゲーム外部での共有
開発チームは、人々がインターネットを何に使っているかを調査した結果、今現在ネットでもっとも人気があるのはソーシャルネットワークとコンテンツ共有であるとの結論に達した。「我々の作品はWorld of WarcraftよりもFlickrに似ている」とShaw氏。
このため、Sporeには、ソーシャルネットワークで一般的な機能が多く備わっている。SporeのWebサイトには、プレイヤーが自分の写真や友人、コメント、自作のコンテンツへのリンクを備えたプロフィールを作成できる機能がある。
プロフィールはゲーム内からも確認でき、コメントが来ていないかなどをチェックできる。
タグ付け
YouTubeやFlickrと同様に、プレイヤーはコンテンツにタグ付けができる。たとえば、怒れるバナナ型のクリーチャーに、「怒り」「黄色」「バナナ」のようなタグ付けが可能。
カード
自作コンテンツのカードは、.pngファイルとしてエクスポートできる。フォーラムに貼り付けたり、電子メールで送ったり、自分のWebページに掲載することにより画像の共有が可能だが、さらに驚くべきは、アイテムのデータすべてがカードに埋め込まれているところである。Sporeのクライアントに画像を読み込ませるだけで、そのコンテンツを使用できる。画像のファイルサイズはせいぜい30KB程度だという!
動画共有
ゲーム内には、ボタンを押すとムービーを撮影する機能がある。撮影が終了するとメニューが現われ、クリック1発でビデオをYouTubeへアップロードできる。
クリーチャーのアニメーション動作をanimated gif形式で書き出すことも可能。
コミック作成
Maxisはコミックブック作成ソフトウェアを制作している会社とパートナーを組んでおり、Sporeのコミックを作成できるツールを用意している。
その他
GameSpotのプレビューによると、ゲーム外からSpore世界の動向をチェックできる、Webサイトに貼り付け可能なウィジェットや、好みのクリーチャーの絵がプリントされたTシャツおよびマグカップを作成するサービスも用意される模様。
参考
GDC 2008: Sporeのコンテンツ共有システム
(2008年2月23日)- GDC: Spore Producer Shaw Details Cross-Pollination (Gamasutra)
- [GDC2008#26]GDC恒例(?)の「Spore」セッションが開催。今回の議題はコンテンツの共有について (4Gamer.net)
プロデューサーCaryl Shaw氏によると、Sporeが北米の数日前に欧州で発売されるのは、欧州のほうがPC市場が大きいからなのだそうな。
4Gamer.netの記事では:
氏の話によると,当初は,プレイヤーからはあまり「見えない」が高機能なマッチングシステムで,すべてはElectronic Artsのサーバーに集約され,そこで一元管理されることになっていたようだ。しかし,このやり方はフォーカスグループ(テスターと同義)の評判が悪く,途中で作り直しを余儀なくされたのだという。
当初予定していたEAサーバーを中心とした一元的なコンテンツ管理はされなくなっているが,プレイヤー同士の交流をベースにしたコンテンツの流通がより便利で楽しいものになっているという。
と、中央サーバが存在しないシステムであるようにも取れる口ぶりで書かれていますが、Gamasutraには:
Every card itself is a PNG file of roughly 30kbs. It has the image
and general information of the content, and can be e-mailed. What is
so unique, is that the actual game data for that object is contained
in the PNG file itself, creating an effortless means of sharing
content both through the Spore server and
e-mail/websites. User-created music will be saved using the same PNG
system, but will not be stored or uploaded via the Spore server
because of "copyright concerns."
「各カードはだいたい30KB程度のPNGファイル。画像とコンテンツの一般的な情報を持っており、メールで送ることができる。非常にユニークなのは、オブジェクトに関する実際のゲームデータがPNGファイルそのものに含まれており、コンテンツをSporeサーバとメール/Webサイトの両方で簡単に共有するための手段になっていることだ。ユーザー作成音楽も同じPNGシステムで保存される予定だが、『著作権上の懸念』から、Sporeサーバには保存またはアップロードできない」
These are themed groupings of content, that could be based on a
single user's content, or a general style that will be updated
automatically at game launch. All content received from the Spore
servers will be added to the game without the need to restart.
「(スポアペディアには)テーマによるコンテンツのグループ化機能があり、あるユーザーのコンテンツだけを集めることもできれば、ゲーム起動時に自動的に更新される一般的なスタイルに基づくこともできる。Sporeサーバ群から受け取ったすべてのコンテンツは、再起動の必要なくゲームに追加される」
という記載があるので、ユーザー作成コンテンツを管理する中央サーバ自体は、以前の説明と変わりなく存在するはずです。
英語圏のプレビューでは一元的な管理云々という話は出てこなくて、水面下で自動決定されていたコンテンツ選択をプレイヤーの裁量にまかせたのが大きな変化であると解説しているところが多いみたい。